2017.05.06

Pocket

2017年4月29日(土)に開催された「デジタル憲法フォーラム(デジ憲)」での大村秀章愛知県知事のゲストスピーチ全文書き起こしです。

*****

皆さんこんばんは。愛知県知事の大村秀章です。

本日はデジタル憲法フォーラムということで石破先生、細野先生と一緒にですね、こうして参加をさせていただきましてありがとうございます。今日は「デジタル時代の憲法と地域の未来を考える」というのをお題に頂いております。

あの先ほど紹介頂きましたが、私はあの国会議員をほぼ15年5期目でですね、愛知県知事に転身をさせていただいて、今あの6年が経過しましたので21年もね、政治家をやらせていただいておりますが、実はあの、国会議員になる前に国の役所、霞が関の農水省というところに勤めておりまして、その間に私は実は徳島市役所というところへ出向させていただいて4年仕事をしました。

ですから私は国、そして市、国会議員、でまあ政府の役職を自民党衆議院議員時代にさせていただいて、今は知事ですからそういう意味では僕は国、県、市、全部仕事させていただということで、まあなかなか珍しい生き物ではないかなと思っております。

ですから、市の皆さんのね、市長さん、市議会の皆さんの気持ちもね、私4年も仕事させていただければ、ある程度はわかるつもりです。

そして今、知事として6年、7年目ということでありますし、国の仕事もさせて頂いた。そういうことトータルからして今、日本はこれからね、更に更にやはり地方分権、分権改革を進めていかなくてはいけないと思いをさらに強くしております。

で、今日はですね、憲法フォーラムという事でありますので、まず分権改革について、憲法についてどうしたらよいかということをまず最初に申し上げたいというふうに思っております。

勿論ですね、この政府の今の日本国憲法は戦後70有余年のですね、日本の発展に、ほんとに私は大きな役割を果たしたというふうに思っております。

基本的人権の尊重、それから国民主権、平和憲法、平和国家日本、平和憲法ね、この3原則は本当にあの、戦後日本、そしてアジア太平洋の平和と安定と発展にね大きく貢献した、これは間違いないと思います。

でも時代の時の流れとともにね、やはりあのそれは修正をしていく私は必要があるというふうに思います。

でもって憲法改正、是か非かという議論があります。

今あの、先ほど、両先生も言われましたが、私はね、やっぱり時代の流れに合わせて変えていく、変えていく必要があるんであれば、全ての政党がとりあえずねその9条、私は9条を少し手直しして、自衛隊を認めですよ、やっぱりあの国際平和協力業務をね、これをやっぱり認めるべきだと思いますが、ちょっといろいろ議論がある、議論があるので、全ての政党はとりあえずこれはですね、地方分権は進めましょうと、地方分権は大賛成だと全部の政党が言っているわけです。

ですからそういうところからね、賛成だといって公約を掲げて国政選挙をやっているわけですから、そういう所から私はね、やっぱりまず具体的にね、議論を進めて言ったらどうかとそこのことを強く申し上げたいと思います。

具体的にはね、先ほど細野さんも言われましたが、第8章の地方自治、ここの分野を飛躍的に強化すべきだというふうに思っております。

今の憲法の第8章というのは、地方公共団体は地方自治の本旨にもとづいて法律にこれを定めると、何も書いていない訳ですよ、これ。

地方公共団体ね、先ほど言われましたけど、これ一体何者なのだと。何者なのだと。

どうも地方公共団体、地方自治体とも書いていない訳ですよ。

地方公共団体という書き方だとね、なんか国の出先機関のようなね、そんな色彩がなんかプンプン匂う、するんですね。

それではいかんと。それは地方自治ではないではないかと。

ですから私はね、やっぱりあのこの第8章を飛躍的に強化するためには、まず1つはね、憲法の前文、理念の所に地方自治をピシッと書き込む。

前文て大事なんですよ。この憲法、日本のね国を規定する憲法ていうのはこういう風な理念で、背骨でね作っていきます、こういう風に書く。

今のね日本国憲法は先程申し上げたように、基本的人権、それから国民主権、それから平和国家、この3つを高らかに謳い上げていますよね。

そこにやはりね地方自治だと、分権だと、地方分権、地方で自らやる事をどんどん進めていく事によってね、それを達成する事が、この日本のね国としての大きな目標なんだという事を書き込んでいただきたい。それが1つ。

そして、先ほど、細野さんが言われましたが、ぜひね、これ地方政府、地方政府と立法機関というこの2つのねワード、これキーワードなんです。地方政府というのをはっきりとワードとして書き込んでいただきたいと思います。

そして併せて、税、財政の自立独立、財源の確保ね、税財政の自立独立。

それから立法権、いろんな施策をやるにおいても条例を法律と同等のね、条例をつくれる。

アメリカなんか各州がですね、みんな、あの法律をつくれば、もちろん軍隊も持ってですね、そしてやってるわけですけど、もちろん税金も違う。

うちは税金安いですよ。去年ロサンゼルスのとある国際フォーラムに連休出ました。その時に、各州の知事がぼんぼんくるわけだ。これでもってね、カリフォルニア州とうちの州の税金がねこんなに違うと、こんなにうちが安いといってね、みんなそれを紙を配ってね、比較項目をPRする、それが今日本ではできない。できない。

ですから、そういう意味でね、私はあの、そういったことをぜひ、やっていただきたい。

そして、さらに進めていけばね、ヨーロッパ諸国でいくつかあるように、地方の代表を国会に送り込むようなそういた枠組みをね、是非作っていただきたいと思います。

もう1つね、地方分権第8章の改正に加えて言うとなれば憲法には財政、財政規律、財政の健全性というのもね、これちょっと難しいかもしれませんが議論して入れていただければよいのではないかと思います。

当面まずその2つを集中的に議論してやっていただく必要があると思っております。

そのことを強く申し上げたいと思います。

でもって、あのもう1つ申し上げたいのはデジタル時代の憲法、国の形をどう考えるかということでございます。

今ですね、あの、経済といいますかね、地域とか国とかのね要素として特に経済産業の要素として、やっぱり「ヒト・モノ・カネ」といいますね。

そこに情報が加わって、「ヒト・モノ・カネ・情報」これが集まる所が栄える、発展するということになっています。

それがですね、今どんどんどんどんね、この世界で何が起こっているかというと国が、国が経済的に発展しているわけではないんです。今は大都市圏、企業産業集積した大都市圏が今、発展をして、世界でいわゆる覇を競っているという状況なんですね。

なんで、こんなことが起きたか、これはですね、1つはデジタル革命。

デジタル革命で、要は、情報とおカネがね瞬時に集まるようになった。瞬時に集まるようになった。

そして高速移動革命。要は、飛行機はどんどん、飛行機・新幹線でそういったものでどんどん高速移動ができるようになった。

要は、ヒトも、モノもですね、どんどん、何といいますか、その安いコストで瞬時、瞬時と言いませんが、相当なスピードで移動できるようになった。

昔はですね、ヒトもモノもカネ、情報もですねそんな簡単には移動できない。だから、それぞれの地域が、それぞれに住み分けていられた時代が長かったと思います。しかし今は違うんです。

今、何が起こっているかというと、「ヒト・モノ・カネ・情報」が瞬時に集まってくる。だから何が起こるかというと、一旦集積が起こるとですね、そこにどんどん集まる。勝ち組がどんどん勝つ。

一番典型なのはアメリカでよく見られますが、IT関係のシリコンバレー、それからコンテンツ産業のハリウッド、 娯楽産業のラスベガス、航空宇宙産業のシアトル等などですね、一旦集積が始まると、どんどん集積してくる。

これは空間経済学のポールクルーグマンの世界ですけども、これをロックイン効果と呼ぶんですね。そういった形のことをね、やっていかないと日本は勝てないということを申し上げたいんです。

日本はね、もう今は豊かではないんです。

1990年前後まで、1993年までね1人あたりGDPは世界1位でした。それが、2000年にね世界3位ぐらいになって2002年にね7位に落ちて2005年以降は10何位、2010年代はね14、15、16位まだいたい15、6番目をウロウロしている。

アジアではシンガポールに完全に負けている。去年、私、シンガポールでもあの行って、シンガポール国立大学で講演してきましたけども、シンガポールの人からはっきり言って見下されている感がある。はっきり言って。

でもって、あのそれが今現状です。ですからいまね、我々がやらなくてはいけないのは、日本の稼ぐ力をもう1回ね取り戻そうという事なんですね。

それがアベノミクスということですが、アベノミクスは行き過ぎた円高を是正したということは私は評価しますが、これは時間稼ぎでしかない。あとは稼ぐ力をどういう風に作っていくか。

そのためにはね、やっぱり分権と規制改革。

石破先生にも大臣として特区、規制改革を頑張っていただきました。

だけど、もっともっとね改革をやっていく。

もっともっと外国人のね技能労働者をもっとね、いれたい。私は特区でね1年半前に提案したけど、まだ全然議論が進んでいかない。

だから、そういうものはね、産業政策や規制改革とかそういったものは、我々は憲法を変えて、分権で地方政府として認めていただいてですよ、でもって、どんどんやらせていただく。

結局ね、経済・産業を強くするのはね、現場力を強めることなんです。

現場力を握っているのは我々なんです。私、国の役人もやっていたのでわかるんです。

国はね現場をもっていない。

だから我々が頑張ることがね、やっぱり日本の経済成長の一番の成長戦略。

分権こそが成長戦略だということを申し上げたいと思います。

ちなみに愛知県は世界一の自動車産業の集積と、アジア一の航空宇宙産業の集積と、まこれ、世界一のあと工作機械、ロボットの集積があります。

今、集積が集積をよんでいる状態を今、起こしていると私は確信している。

これをもっともっとね前に向けていきたい。そういうことをね、今日のデジタル憲法フォーラムで強く申し上げたいと思っております。

以上です。ありがとうございました。