2015.11.24

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執筆担当:仁木崇嗣(一般社団法人ユースデモクラシー推進機構 代表理事)

 

一般社団法人ユースデモクラシー推進機構は、「持続可能で若者・将来世代にとってワクワクする未来」をどのように実現していくのかを検討していくために、「現状(今)を知ること」が大切だと考えています。

 

その材料として各種統計データに基いた「現状(今)」を示す指標やランキングを定期的に公表し、未来を創る前向きな議論の一助となるべく努めて参ります。

 

第一弾は、「都道府県別GDP(=GRP)における公的支出の割合について」です。

 

※公的支出は「政府最終消費支出(実質)」と「公的固定資本形成(実質)」の合算値としています。

(これらの用語については経済指標を見るための基礎知識(大和総研/PDF)で詳しく解説されていますので、ご参照ください。)

 

GRPにおける公的支出の割合の数値だけではその是非は判断できないかもしれません。

 

しかしながら、国や都市が豊かになるには経済成長しかあり得ず、政府の規模の拡大は、実質経済成長率に対して一般的に負の効果を与え、 また経済開放度はプラスの影響を及ぼすという研究結果(『政府の規模と経済成長には関係があるのか?』佐藤久和・明治大学教授/PDF)も存在しています。将来世代にとっても大きな課題である少子化問題も、経済的な側面が要因の一つといえるでしょう。

 

また、仮に一定の公的支出を行うとして、限りある資源を何に、どこに、誰に投下するべきなのか、効率化を進め、無駄遣いを改め、コンパクトシティやスマートシティといった新しい方法も視野に入れながら、私たちの世代(若者・現役世代)からは、将来世代にツケを回すような過ちを繰り返さないように責任と覚悟を持って考えていかねばなりません。

 

これらの「現状(今)」を立脚点として、どの方向に向かうべきなのかを考えるきっかけとなれば幸いです。

 

 

▼GRP内の公的支出(実質政府最終消費支出+実質公的固定資本形成)の割合と推移(2001~2012年度)

※画像クリックで拡大。PDFはこちら(Excelファイルは後日公表予定)

 

 

 

▼GRP内の公的支出割合の都道府県ランキング(2012年度)

※画像クリックで拡大。PDFはこちら(Excelファイルは後日公表予定)