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2017.06.23


本日6月23日は東京都議会議員選挙の告示日です。
当団体は、本選挙において特定の政党や候補者を支援したり、選挙運動や政治活動に関与することはありません。

しかしながら、団体創設以来、民主主義とその根幹となる「地方自治」について考え、各地の若手地方議員らと交流を深めてきた立場から、私たちが望ましいと考える東京都のあり方について意見を述べたいと思います。

今、東京都を含む日本国全体に必要なことは「地方自治権の拡充」です。

東京都においては「都区制度改革」であり、すなわち「特別区として自治権が制限されている23区を一般市以上に格上げし、都から権限・財源を移譲すること」こそが真の都政改革につながる唯一の選択肢であると提言します。

いわゆる“都議会のドン”はなぜ生まれたのでしょうか。
それは、東京都に権限・財源が集中していることに根本的な原因があります。

都区制度において、政治の中核である税制がどうなっているかといえば、本来は市町村税である市町村民税(法人分)、固定資産税、特別土地保有税、事業所税、都市計画税が、一旦都に吸い上げられ、その一部が財源調整交付金として各特別区に振り分けられる構造になっています。

さらには、都市計画決定権についても特別区は制限されており、真に自由なまちづくりができない状態にあります。

これらは、「行政の一体性」の名の下に自己決定・自己責任の原理に基づく住民自治が侵害されている制度といえます。

「行政の一体性」という考え方は、昭和 18 年に東京府と東京市を廃止し都制を導入して「帝都を一の体制にする」としたときから始まっており、それは、まさに戦時集権体制の一環であったといえるでしょう。

権力が集中すれば、そこに腐敗が生まれるのは構造的な必然です。

日本国全体にはびこる中央集権構造によって有権者の自治意識が欠如している「お任せ民主主義」状態から脱却していく機運を盛り上げるためにも、東京都が先陣を切って分権改革を進めていくべきです。

これからの選挙期間中に様々な論争が繰り広げられるでしょうが、本気で都政改革を目指すならば、全ての政治的リソースをこの一点に注ぎ込み、本質的かつ抜本的な変革に東京都が向かっていくことを期待します。

住民のニーズを的確に把握している「住民に一番近い政府」が権限と財源を取り戻すことによって、一般的に有権者の関心が高いとされる、医療・社会福祉や景気対策、少子化・子育て支援などが最適化されることにもつながるでしょう。

もしも、いずれの政党や候補者も「都区制度改革」について一切の思慮なく選挙に臨むのであれば、根本的な問題認識が欠如しているか、そうでなければ自身らが権力を掌握し、新たなる“ドン”として君臨したいという隠れた意思があるのではないかと疑わざるを得ません。

今回の東京都議会議員選挙が、日本の地方自治の歴史を一歩前進させることにつながることを心から願いながら、当団体としても、引き続き「真の地方自治」が行われ、それにより「真の民主主義」が実現する社会を目指して活動に邁進していく所存です。

平成29年6月23日
一般社団法人ユースデモクラシー推進機構
代表理事 仁木崇嗣